活動報告ACTIVITY REPORT

第8回阪南市『すべての教室へ新聞を』川柳作文コンクール

すべての教室へ新聞を運動
第8回阪南市『すべての教室へ新聞を』川柳作文コンクール

阪南市の小中学生を対象にした「第8回阪南市『すべての教室へ新聞を』川柳・作文コンクール」(日販協近畿大阪府南部支部・阪南市新聞協議会主催)の表彰式が2月5日、阪南市役所で行われ、受賞した児童生徒らが出席しました。

コンクールは新聞をテーマに、川柳は小学校8校から、作文は中学校4校から17点が寄せられた。最優秀の日本新聞販売協会賞には、川柳で下荘小の田村心嘉(こひろ)さん、作文で鳥取東中の仲原笙(しょう)君が選ばれた。

入賞者は次の通り

川柳

朝日新聞社賞:尾崎小 廣島らら(5年)

読売新聞社賞:西鳥取小 武田六花(4年)

日本新聞販売協会賞(最優秀):下荘小 田村心嘉(6年)

日本経済新聞社賞:東鳥取小 池田悠(5年)

産経新聞社賞:舞小 米本颯人(6年)

毎日新聞社賞:朝日小 北浦穂乃香(6年)

阪南市新聞販売協議会賞:上荘小 仲田汐莉(6年)

阪南市新聞販売協議会賞:桃の木台小 冨田尚弥(6年)

作文

朝日新聞社賞:鳥取中 成子杏菜(1年)

毎日新聞社賞:貝掛中 瀬﨑野乃子(2年)

日本新聞販売協会賞(最優秀):鳥取東中 仲原笙(3年)

産経新聞社賞:鳥取東中 三澤琴未(1年)

読売新聞社賞:飯の峯中 山谷大海(3年)

最優秀作品(川柳)

田村心嘉「文字の海 ふと目に入る 世界知る」

最優秀作品(作文)

仲原笙「家族の風景」

「コトン。」ポストに落ちる新聞の音。僕の家のしずかな朝は、この音からはじまる。待っていたかのように祖父が起き、ポストに向かう。キッチンのテーブルに置かれた新聞は、情報にあふれているのか、目に見えない厚みを感じさせている。祖父が目を通すと、「知ってるか?知ってるか?」と家族に新聞で得た情報・ニュースを得意気に話す。となりで祖母は、「言わないで!」とばかりに黙々と新聞を広げ読みはじめる。父は最近、タブレットで新聞を読むようになった。順番待ちをせずに新聞を読めるからだ。新聞が母の手に渡った頃、祖父、祖母、父から読み伝えられた情報・ニュースを耳にしながら、慌ただしく朝の支度をする僕がいる。いつもの朝だ。

 世の中は、スピード感のある情報伝達が、ニュースだと言いたいのか。一分一秒を争うかのように、情報が行き交っている。でも、その中で僕たち読み手は、本当に大切な情報を得ているだろうか。伝えられる情報を受け流すばかりではないだろうか。物事を深く読み込めているだろうか。本当に知らなくてはいけないことを、知らないまま時が流れている人が多いように感じずにはいられない。

 そんな社会の中で、新聞の持つ役割を考えてみた。僕が新聞の優れていると思う点は、三つある。一つ目は、両手で新聞を持ち広げるだけで、地域・日本社会そして世界の動向まで一目通せば、今の世界をまず知ることができる。二つ目は、活字の持つ力。人は、文字を読むことで、情報を見極めることができる。三つ目は、レイアウト、情報の配置力。今世の中で、何が一番問題なのかを、考えるべきなのかを、文字(フォント)・写真・解説図を用いて、紙面をよりわかりやすくし、読み手に興味を抱かせる工夫がある。

 しかし何故か、僕が一日の大半を過ごす学校生活の中で、新聞の情報を友達や先生と語り合うことは、あまりない。例えば新聞を使って物事を自分の言葉で説明したり、お互いの考えを共有する機会があれば、もっと人との関わり方が変わる。教室にある新聞をみんなで取り囲んで、教科の枠を超えた「大きな学び」を実現することができる。それが今を生きる僕たちにとって一番必要なことだ。

 一日の終わりに朝・夕刊は、僕の手に渡る。これから先も情報社会は、変化し続ける。新聞と人との関りも形を変えていくだろう。それでも、僕の家の朝は、いつも「あの音」ではじまる。変わらない朝、変えてはいけない朝。僕は、そんな朝を大切にしたい。それは、僕の「家族の風景」だからだ。

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